2007/10/09

温泉掘削問題について県担当課による住民説明会


川口市朝日3丁目の温泉工事対策住民協議会と県の担当部署で、
本件の温泉掘削許可の許可審議にあたり許可申請の資料を取り
まとめた担当課(保健医療部薬務課課長をはじめ3名)の方を交え
て説明会とその後に現場視察が行われました。
 
 説明会では「温泉とは何か?」からはじめ薬務課に対し8つの
質問事項をぶつけ、話し合われました。埼玉県では温泉が現在まで
89の温泉施設があるそうで、このうちのほとんどが川口市のような
平野部で営業されているそうです。さらに、10年前では、たった3件
しか温泉が県内にはなかったとの事で、ここ10年でかなりの温泉
施設が開業されているのに対して、県の担当課は、工事事業者に
対しては細心の注意を払って対処しているとのことです。
 
 まず、この温泉の開発にあたり工事許可は3つの段階があるそう
です。①今回の掘削許可(この掘削許可をする審議会が9月12日に
1時間のうちのたった数分で行われたそうです。この審議会の構成
メンバーは、学識経験者や県会議員【地元選出ではない方】、さらに
住民代表【商工会議所の方<なぜ、商工会議所の方なのか?!>
などで構成されているとの事です。 ② 温泉の動力装置(くみあげ
装置)設置許可です。③ 温泉利用許可です。埼玉県の環境審議会
温泉部会における処分に対する内規はガス爆発事故の以前の東京
都とのを比較しても厳しいものであること担当課長は強調しておりま
したが、あくまでも内規なので法律の対象外になってしまい、あまり
効力がないので、今回の改正案ではこの内規事項を温泉法の中に
取り込み効力をもたすようにするとの事です。ですので、温泉開発業者
はここ最近では、法改正前になんとかすべりこもうとしてか、許可申請
が増加しているそうです。
 
 続いて、①の掘削許可に関連してですが、今回の朝日3丁目温泉
掘削では1,500mを掘削するとのことですが、通常、地下の岩盤に
掘削工事で接近すると温泉の源泉は出ませんので、掘削はできなく
なってしまいますが、川口のような平野部では1,500mよりもかなり
下にこの岩盤があるそうなので(川口のような平野部の科学的な
データはないそうです)必ず掘れば湧き出るそうです。次に②の
くみ上げに関連してですが、今後心配されるのが、地盤沈下の問題
です。ただ、今回のような1,500m規模の掘削による地下水くみ上げ
の地盤沈下の科学的データがないとのことで、あとは市などの自治体
での基準でくみあげができるかどうかの判断と、そして排水も市の環境
課や下水道などの部局で対策をしていただきたいとのものでした。

コメント:掘削許可申請の際には、市区町村は知らない(他の都道府県
では市区町村長の同意が求められているケースもある)で、このような
許可が下りてしまい、あとのトラブル対処などは市区町村の自治体が
後始末をしなさいというような仕組みでは、すこし県の怠慢のような気が
してならなく、その点に関しては、担当課の方も認識はしていました。
やはり温泉掘削等の許可は、県よりも地域の特性もより熟知している
市区町村へ権限の移譲が必要なのではないかと感じました。
 
 可燃性のガス問題では、埼玉県の新座市から春日部市の地下に
あるガス濃度は通常よりも高いとの事で、渋谷のガス爆発事故では、
川口市のとある温泉施設には検査しに行っているなど、100パーセント
安全ではないことが指摘されます。これらに関して、担当課ではガス
セパレータの設置を業者に指導するなどの措置を厳しくしていくとの
回答でした。(川口市内もガス濃度が高いと言われている)

 さらに、③の温泉利用に関連してですが、温泉施設営業までは、
工事開始からどんなに早くても1年はかかるとの事ですが、施設
周辺には通学路もあり閑静な住宅街で深夜の営業は非常に騒音
で近隣住民に影響を及ぼしますので、これらの問題には行政も
しっかり業者には指導していくとの事でした。

 最後に、担当課の方々と一緒に、掘削現場の視察をして、住民の
方々たちの不安の声に耳を傾けてはいました。さらに、違反事項に
関しては、業者に厳しく対処していくとの事でした。私からの要望と
しては、内規で掘削工事にあたり業者による掘削のモニタリング計画
を提出させていましたが、この計画がきちんと実行されているかの
どうかの報告義務などのチェックがないなどの不備を改善してもらい
たいことです。                                   

2007/10/04

温泉法改正案


ここ最近、私の地域でもトラブル
になっている温泉の掘削問題の
関連で、 10月2日付の日本経済
新聞に、環境省は可燃性の天然
ガスが原因で事故が発生する恐
れがある温泉施設に対し、自治体
の知事は温泉掘削、くみあげ停止
を 命令できる権限を与えることの
改正案をまとめた、という内容が掲載された。

*【ガス漏れの危険性がある】と自治体が判断した場合、
  →【知事が掘削停止命令を発動可】 
  ←従わない業者に対しては、1年以下または100万円以下の罰金。

わたくしの地域でも温泉掘削が行われるということで、私も実際渋谷松濤
へ視察してまいりました。掘削反対運動があっても、業者は強行して作っ
てしまったということです。現場は、温泉の中にふくまれる可燃性ガスが
組み上げポンプ等がある施設内で、何らかの理由で引火して爆発になっ
てしまたといことですが、被害が大きかったのが印象的でした。

さらに、問題は温泉法の「温泉施設」が1KM以内にある場合は、温泉
掘削ができないのだが、健康ランドなどの施設は温泉法の中の温泉の
成分ではないので、「温泉施設」が立ってしまういうものである。つまり、
健康ランドの温泉と温泉法で認めている温泉施設は違うものとして扱われ
てしまうということです。
私の近所には、民間健康ランドが2か所そして公共施設の1箇所がある
のに、これらは温泉法の規制外の施設となってしまうので、県は掘削の
許可を与えて しまったのです。
住民は爆発の危険性から恐怖にさらされているわけですので、しっかと
した対応を行政に求めます。