川口市の行政推進室では、市が実施する行政評価
に広く市民の意見を反映するため、委員の公募を
5月11日まで行っています。
川口市行政評価外部委員会(市長の諮問機関である
審議会)は、6月から8月まで計4回(予定)開催され、
市が実施した「行政評価結果」と「行政評価制度」
(行政内部評価)について外部からの視点を用いて
評価をします。
同審議会は、任期は委嘱された日から3年間で、
全体人数は15名、内訳として大学教授等の学識
経験者を3名、各種団体関係者・公認会計士等の
有識者を9名、そして今回募集している市民からの
公募3名で構成されます。
公募要件については、以下の3つすべてに該当
される方です。
・川口市内に在住、在勤、在学している方で、応募日
現在、満20歳以上の方
・行政活動および行政評価制度に関心があり、平日の
昼間に開催する会議に継続して出席できる方
・ 行政活動および行政評価制度について意見を述べる
ことができる方
また、応募方法として、(1)応募申込書、(2)小論文*
の2点を、市役所本庁舎4階にある行政経営推進室まで
郵送もしくは持参にて〆切期日までに提出をすること。
*小論文テーマ: 「川口市の行政活動と行政評価」
任意の書式に600~800字以内。
なお、お問い合わせ、詳細情報は、
本市のウェブサイトにてご確認をお願いします。
これに先立ち、しらねは昨年の12月議会において、
現行の「内部評価」制度だけでは、評価の
客観性や透明性において不十分なことから、
外部の有識者の方々の視点を取り入れた「外部
評価」制度を提言して、「外部評価の導入を検討
しており、今(来)年度に実施する予定」であると市長
から答弁を頂きました。
ちなみに、本市の実態として、最新の「平成21年度
行政評価結果報告書(平成20年度実施事業)」を
見ると、本市の88施策を選定し19年度と対比し90%
近くが、目標を達成、改善されていると評価を下して
います。また、事業別では716の個別事業を評価しま
したが、見直しと評価したのが26事業と全体の3.6%
しかないなど驚くような結果となっています。
というのも、自己で設定した目標と数値目標や
前年度対比等の評価なので、結果は甘く出てしまい
ます。
予算の執行率への評価や86施策中たった2施策
しか市民意識調査が評価反映されていないなど、
「お手盛り評価」で終始しているところに問題があると
考えます。
ある事業に対して、職員が目標を達成しようと、また
コストを圧縮できようとも、そもそも市民ニーズが
あるのかというような第三者的な視点も必要になります。
内部評価では、法律で縛られている事業など事業に
対しての専門的な視点で評価できるメリットがあることも
わかる一方、外部評価では内部評価のデメリットである
「お手盛り」評価を補完するとともに、客観的、多角的
に事業を評価できるメリットがあるため、両方の評価は
補完の関係にあることがわかります。両方の評価は
評価としてそれぞれそのまま公表し、これらの補完の
関係を活かす評価を組み合わすことで、次の
予算編成においてスクラップアンドビルドが
できて、予算の最適化が図られるのと
財政の健全化に寄与できると考えます。
たとえ、ある事業の予算が減額されたとしても、
市民に対しなぜ減額されたのかを可視化して説明
できるという大きなメリットがあります。それでも、
市民にとっては必要であり、もしくは予算の増額の
要求をしたいのなら、議会の議員に請願し、議員は
その陳情を議会で執行部や他の議員に対し必要性を
訴え、理解が得られれば予算に反映することが
できることになります。
歳入の大幅増額見込みが今後考えられない本市
では、今まさにこのようなPDCAサイクルを戦略的に
まわすことで、市政の発展(都市力・アップ)に
繋げなければなりません。
コメント:しらねは今後さらに行政評価制度を研究
研修をしていくうえで、具体的に評価制度
についてご意見がございましたら、
メールをいただければ幸いです。
また、しらねは、行政内部評価制度その
ものを否定しているわけではなく、
外部評価制度を別個に併用して評価を
すべきであると主張をしています。
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