11月30日(金)に12月定例会が開会され、18年度の各種会計決算
審査の報告後、民主クラブからも討論をさせていただきました。以下
は、討論内容です。ただし下記は、議事録内容ではないので、後日ご
確認下さい。
民主クラブを代表致しまして、「平成18年度一般会計及び各種特別
会計」に対し、ただ今の委員長報告どおり決することに一部反対が
ありますので、その理由と意見、また要望を 交えて、討論をさせて
いただきます。
まず、平成18年度の一般会計について申し上げますと、歳入に
ついて、収入済額では、17年度と比較して25億2790万6,436円の
減額となっています。この減額の主なものは、国庫支出金や県支出
金などの使途が限定される特定財源であります。一例として、児童
扶養手当負担金6億968万2078円の減額によって今迄通りの
サービスを継続していくには、地方自治体の負担が一層強いられる
ことは明白であります。今後サービスを維持するための具体的対策
を講じること及び国へ対してのこれまでの負担金を継続するよう強く
要望いたします。
一方、歳入の増収要因は大きく2つ考えられます。ひとつは、18年度
において暫定的措置として、国から地方への所得譲与税の税源移譲
が行われた結果、地方譲与税が17億2393万32円の64%の増収とな
っております。
もう一方は、市税で28億8826万546円の増額においては、市民税の
納税義務者数を17年度以前と比較すると増えたことが増収要因となっ
ています。具体的に法人市民税では事業者件数は増えていますが、
業種別の金額でみますと、特に農園・園芸業では前年比で68.1 % 、
1400万円もの法人税割額が減収となっており、さらに鋳物などを含む
製造業でも前年に比べ300万円の減額となってしまっております。緩
やかな景気回復になっているとの説明は、一部のサービス業者の
増件・増額によるもので、本市のものづくり産業全体には緩やかな景気
回復という表現は当てはまらないのではないかと考え、今後、ものづくり
産業に対する補助金が効果的に使われるように要望します。
次に、歳出でありますが、17年度と比較しますと公債費15億2861万
552円の増額で、13.8%の増となっており、起債の元利償還金が一般
財源に占める割合を示す、公債費率は前年度に比べ0.4%増の10.8%
と年々増加傾向にあり、財務省が示す健全な指数である10%以内と
いう基準を超えていることから財政の硬直化が心配されます。
特別会計では、一部決算審査特別委員会の採決の中で反対しました
のが、川口駅南地下公共駐車場事業であります。18年4月1日に
オープンした当駐車場の決算報告の中で、当駐車場使用料として、
18年度予算9058万1千円を当初見込んでおりましたが、12月の補正
予算において6680万9,000円の73.8%もの減額を行っております。
当初予算の積算根拠は、駐車場満車で248台分あるうち、248台を
1.4回転で計算してしまうなど、安易な積算根拠で算出してしまったこと
は問題であると言わざるをえません。
また、一般会計からの繰入金、3285万1101円を当駐車場の公債費の
利子負担分である、2960万930円にほぼ全額繰り入れしていることは、
利息も支払えないハコものを建設してしまったことであり、事業自体が
健全でないと考えます。
また、平成37年まで今後20年間にもわたり、約21億円の償還金を市
民の税金等で支払わなければならない事は、近年の財政逼迫状態の中、
市民への負担が強いられていることを考慮しますと賛成致しかねます。
それでは、次に要望に移ります。
まず、川口西公園・地下公共駐車場事業・特別会計についてであります
が、自治体が運営する全国619の駐車場の中で、平成16年度までの
決算結果では、川口駅西公園地下駐車場はワースト順位が22位、
累積実質収支は19億3,919万円の赤字です。更に、平成18年度まで
の決算結果では、累積赤字はなんと21億8,404万円になり、市の財政
運営を圧迫しています。
川口駅西公園地下駐車場の運営について、駐車料金を安くすることと、
駐車場を24時間営業にする事によって収支の改善を計るとともに、
完全民営化についても至急検討するように、強く要望します。
次に、
13款・使用料及び手数料、1項・使用料、4節・自転車駐車場使用料
において、平成18年10月に、川口駅東西の自転車駐車場料金が
値上げになりました。月極が2,100円から2,620円に、一時預りが100円
から150円になり、市民の皆様には大変な負担となりました。利用料金を
元に戻す、もしくは一時預かりでも一日何回でも利用できるような市民が
利用しやすいように変更を要望します。
次に、
3款 民生費、1項社会福祉費、1目 社会福祉総務費でホームレス総合
相談事業費として347万6104円が支出されていますが、そのうち巡回相談
員報酬が318万5000円をしめています。ホームレスの方の中には、
川口市の鋳物等の伝統産業を支えた方も多くいます。ホームレス総合相談
員を増やすとともに、ホームレスの方へも、直接支援として防寒着や下着
などの配布を要望します。
次に、
8款土木費4項都市計画費、8目 都市整備管理費の、川口駅東口公共
広場管理事業でありますが、東口公共広場(キュポラ広場)の一年間の
利用合計82件のうち、フリーマーケットが44件と半数以上で、週末の
利用がほとんどであるので、平日の利用も考える必要があるのでは
ないかと思います。本来の広場利用目的は、「市民相互の交流および
中心市街の活性化を図る目的」としております。例えば、オートレース場
にあるクリスマスツリーは、夜間では人目に触れることはあまりない
ので、ツリーをより多くの市民の皆様に楽しんでもらう為にも公共広場
に移す等の対策を要望します。
最後に、市民に喜ばれ、費用対効果を考慮した行政運営に努力して頂く
ことを強く要望し討論といたします。
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