2009/09/20

地域活性化・経済危機対策臨時付金から

 総務常任委員会が9月18日(金)に、市役所
第3委員会室で開催されました(傍聴者1名)。
その中から、気になることを一言。
 未曾有の経済不況によって、前政権下では第2次
補正予算を組み、本市においても5億5625万9千円
の国庫支出金(交付金)が入ってくる予定です。
 ただ、国の第2次補正予算の一部凍結問題では、
地方議員の立場からすると、交付金事業が凍結対象
なってしまうと本市の財源に穴が開くことになるので
非常に困ることは間違いありません。
特に、今回の交付金は地方自治体がある程度限度
額内で自由に裁量決定ができる特長もありました。
 しかし、自治体議員はこの交付金決定の中身を
キチンと精査する必要があると思い、委員会の中でも
問い正しました。

 以前しらねは議会質問の中で、「キオスク端末機
(公民館などの市施設にあるタッチパネル式の、施設
予約やその確認とインターネットに接続する機能しか
ない機器)について質問をしました。
あらかじめ言っておきますと、「キオスク端末」自体を
否定しているわけではありません。別の自治体では、
住民票などの証明書を発行するプラスアルファで
キオスク端末機が設置されているが普通だからです。
ですので、本市が導入したキオスク端末機の中身
(機能)とその費用対効果に見合っていないのでは
ないのかということを問題にしています。

<本市が導入したキオスク端末機の概要>
・操作しやすい方式である画面タッチパネル方式で
 あること。
・車いす等でお越しになられる方でも操作しやすい
 ようにユニバーサルデザインであること。
・ある程度の外的衝撃にも耐えられるような耐久性
 があることなどを考慮した結果、現在の機種の選定。
施設予約とその確認、インターネットが利用が
 できるなどの機能をもった機種を選定。
・平成15年に導入。当時59台を導入。
・1台あたりの導入費用は350万円。(総額2億円以上)
・キオスク端末のハードウエア及びソフトウエアの保守
 経費として、年間約495万円であり、1台あたり約8万
 4,000円を計上。

☞今回の「情報システム費交付金」で、1073万4千円を
  計上。
  前回の一般質問を受けて検討した結果、費用対効果
  を鑑み、現在は38台までにし21台は廃止をしたとの
  こと。
  この38台のうち、経年劣化が激しくなったもののうち
  10台がリプレース済みで、今回はもう10台を
  リプレースするために1000万円強の交付金を使う
  という。

問題点①: 今回10台が経年劣化していている
       ので、リプレースをかけると担当部局は説明
       しているが、どの機種をリプレースをする
      のかわからないとりあえず、予算を
      計上していることです。
       これでは、ただ事業を継続したいが為に
       とりあえず予算どりをしてしまっています!
        しかも、今回の交付金は"地域活性化・
       経済危機対策臨時付金”という名目がある
       以上、緊急性をようしている事業に交付金
       を当てなければなりません。
       この機能が限定されて費用対効果と市民の
       ニーズが薄い「キオスク端末機」をリプレース
       することが本当に川口市を少しでも活性化
       させ、地元企業が潤うような施策なので
       しょうか?大きな疑問です!
     
     ②:公民館にも職員やパートの方がいて各方に
       パソコンがあります。施設予約をするなら、
       なぜ窓口でこのパソコンを使って予約を
       しないのか?
       施設予約をするのに、窓口に予約者が
       並んでしまうほど混雑してしまうのか?

【参考】
 2007年9月議会でキオスク端末機を含め、ICT環境の市民意識
 を調査結果からしらねが質問したのを引用。
川口市情報化基本計画の中で、電子自治体化は住民の
サービス価値向上の必要性をうたっておりますが、その
具体的な声を反映させているのが市民へのアンケート等と
認識しております。  
 基本計画の添付資料のアンケート結果を見ますと、
将来ICTを利用した行政サービスを実施する際にどのような
行政サービスが重要かという質問に対して、約75パーセント
の方が市役所に行かなくても住民票の写し等の手続ができる
ことを重要、そしてどちらかといえば重要と回答しておりました。
 また、このような手続を行う場所としてどこが便利かという
質問に対しては、自宅・職場が約8割弱、次いでコンビニ
エンスストアが約4割強の方が答えています。つまり行政の手
続申請などは、人の手を介さなくても、自動でできることへの
期待が大きいのと、よく行くところで手続ができることが重要
だと考えている人が多いことがわかります。

では、この端末機でインターネット機能から、どこへアクセスして
いるのか調査してもらった結果以下のことがわかりました。
同議会から引用。

今年(2007年)7月の1か月間で端末機からどこへアクセス
しているかを調べていただいた結果、主に子ども向けサイト
検索サイトに集中していることがわかり、子ども関係のサイトは
トップテンの利用サイト7万7,000件中2万件もアクセスしている
ことがわかりました。
 ちなみに5月、6月でも同じような傾向があります。
 
 質問後の答弁から引用。
  ・・・設置当時から比較しますと、一般家庭での
インターネットの接続環境は著しく伸びており、現行のキオスク
端末を設置し続ける意義も変化していることは認識しております。
今後は市民の皆様のニーズを踏まえ、キオスク端末のこれ
からのあり方を廃止を含め研究して参ります。  

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

PCなど、1台10万円も出せば購入できる現在。1台350万円もかけて導入し、老朽化したから、目的用途に使用されていないからとあっさり廃棄してしまうという方針に愕然とします。

1台350万円は高すぎると当時の議員はわかっていたはずですし、PCなど5,6年もすれば老朽化して取り換える必要が出てくることもわかっていたはずです。

また、物珍しい機械には中高年は倦厭し、子供ばかりが興味を抱く。目的用途には使われないだろうという予想も容易くついたはずではないですか?

あまりにお粗末な展開に、怒りすら湧き上がります。

これこそ、民主党の掲げる「無駄の排除」のターゲットではありませんか。

政策というものは、いつでも似たような失敗を重ねており、結局何も反省せず、同じ失敗を繰り返しているように思えます。

失敗について、誰も責任を取らなくてよい制度だからです。

政権の変わった今こそ、ぜひとも「無駄の排除」を進め、本当に必要なものに大切な税金を回せるような政策を進めていただきたいと思います。

D さんのコメント...

匿名さん、コメントありがとうございます。
しらねからです。
本日、「地方自治情報化推進フェア2009」に行って参りまして、電子自治体の最新情報を入手できました。(本市の情報政策課課長も参加されていました)
さらに、たまたま木下元佐賀市市長とお話をする機会があり、このことをぶつけてみました。「今、証明書自動交付機付きのキオスク端末は価格破壊が起こっています。それでも、既存のマシンにこだわっているのは、既存のベンダーを変えると、職員(情報政策課)の作業が面倒なのでしょう。。。」とのことでした。
あとは、ベンダー依存にさせないように職員を説得させることができるかだそうです。