久々のブログを更新します。これまで、多くの方から
メールでご意見を頂いてきた本市のレジ袋についての
条例化問題において新たな展開がありましたので
ご報告をします。
昨年7月30に5市民団体・12事業者19店舗でレジ袋の
大幅削減の協定を締結、そして同年11月から同店舗
ではレジ袋配布の有料化を実施してきました。
しかし、今月9日からヨークマートの市内3店舗では、
レジ袋の有料化を止め、レジ袋辞退者に対し精算金額
から2円をキャッシュバック制度にするなど順次全店で
拡大することに変更をしました。現在有料化をしている
のは5事業者8店舗までに激減する状況を受けて、
本市環境部では、当初はレジ袋配布の有料化に向けて
の条例化にする方向でしたが、以下の条例案へ変更
せざるを得なくなりました。
そもそも、これまでの取り組みでは市内に多くある
コンビニエンスストアやファーマシーなどは協定に締結
していないなど、市内の非締結店舗でのレジ袋辞退率
は10~15%で推移している実態からすると、この有料化
実験への取組が多くの業者や消費者からの理解が
得られていないのが実状ではないのでしょうか。
なお、この条例案のパブリックコメントが11日から
始まりますので、詳細はそちらでご確認ください。
以下、条例案の概要説明をします。
<条例案の概要>…
【目的】市内の幅広い事業者が、一定の目標(60%の
レジ袋辞退率)を掲げ、様々な手法によりレジ袋削減
に向けた努力をお願いするもの。
(←実質有料化の義務は廃止へ)
【対象事業者】H.21年度のレジ袋使用枚数が20万
以上であり、レジ袋削減目標が未達成、他
(←新聞等では、コンビニやファーマシーも対象になる
(←新聞等では、コンビニやファーマシーも対象になる
と伝えている)
【責務と効力】H.23・24年度の2ヶ年でレジ袋削減60%
目標への計画・報告書の市長に提出義務。
市職員による指導・立入調査や罰則等
(2万円以下の過料あり)
コメント:今年度中の条例化を目指しているとのことだ
が、条例案では目標未達成の場合にそれに対する
罰則規定がないなど条例(案)の効果が問われるので
はないのか、検討課題であると思う。
3 件のコメント:
レジ袋の有料化法案が流れたようで、大変安心しております。
レジ袋は、その後ゴミ出し袋へと転用されているのが現実です。
レジ袋を削減すれば、ゴミ出し専用のビニール袋の売れ行きがアップします。
つまり、レジ袋の生産もしくは焼却による二酸化炭素の排出量は、ゴミ出し専用袋の供給により補てんされるので、二酸化炭素の排出総量は、レジ袋を削減しようがしまいが変わらない結果となるのではないでしょうか。
レジ袋の条例化が市民の理解を得られていないという見解は、実に的確な判断だと思います。
匿名さんコメントありがとうございます。
今夏から、レジ袋の有料化実験に対しての批判のご意見が多数私にも寄せられました。
本市の環境施策は、「できるところから、はじめよう!」というものですが、そもそもビジョンや具体的目標がなく動いていて、「木を見て森を見ず」状態なような感じがしているところです。やはり、本市としての環境ビジョンを出すことをわれわれ民主党では主張しているところでございます。たとえば、持続可能な低炭素都市実現に向け、太陽光発電などの新エネルギーを活用した対策を積極的にすればCO2削減に向けて大きく寄与することなどです。
少し長くなりますが、以下に私見を述べさせて頂きます。(以下は市にパブルックコメントとして申し入れたものの短縮版です。)
レジ袋有料化条例制定 反対意見
“レジ袋辞退運動”は賛成だが、“レジ袋有料化”は無意味なので反対します。
【総 論】
市が考えていると言う「レジ袋条例」は、環境の改善どころか環境悪化をもたらす「環境悪化条例」であり、市民に“環境に良い”と言えば誰も反対できまいとして、不便と負担を市民に押し付ける「市民迷惑増進条例」であり、全店舗一斉実施で市民からレジ袋を取り上げ、市民の負担で事業者のコスト削減による利益増大を狙った「食品スーパー業界保護条例」であり、子供たちや市民に環境に良くないことを“良い”と教える「嘘つき教育奨励条例」であり、流通業界に多く存在する他の改善すべき容器包装問題に正面から取り組もうとせずに“象徴的包装容器”というだけで、安易に優先順位の低い“レジ袋”のみを狙い撃ちにした「片手落ち規制」であり、実施したとしても市民が受ける迷惑以外に効果も期待できないのに、いまさら引っ込みが付かないのでしょうが、執拗に条例化(レジ袋有料化)を画策する裏には何か政治的意図が隠されていると推察されるので、この条例制定に反対します。条例制定を断念してください。
その理由及び根拠は下記【各 論】の通りです。
市の「基本的な考え方」に“市は市民及び事業者の意識啓発に努める”とありますが、意識啓発が必要なのは市当局自体ではなかろうかと思います。充分な検証もせずに「最初にレジ袋有料化ありき」でこのような取組みを始めた市の見識が問われる問題であると考えます。
いまさら引っ込みがつかないのかも知れませんが、市がこうした環境問題で間違った方向に市民を誘導しないことを切に望みます。
“先進事例の調査を行った結果”とありますが、川口を“間違った環境先進市”にしないように願います。 それとも、間違いでもよいから先進市と呼ばれたいのでしょうか。
【各 論】
《反対理由1》行政介入で改善させるのならば、まず「事業者」がその意思と負担で可能なことを改善させるべきであって、最初から「消費者」の犠牲において改善しようと考えるのは本末転倒であるので反対である。
(説 明)
何故「事業者」ではなく、「消費者」の犠牲で改善しなければならないのかについて説明が全くない「制定の背景」に“消費者の意思によって削減可能な象徴的包装容器であるレジ袋に着目してレジ袋の大幅削減に取り組んできた”とあるが、なぜ“事業者の意思によって削減可能なレジ袋以外の包装容器”を後回しにして、先に消費者にしわ寄せを行おうと考えたのかの説明がないのはどういうことなのか。“象徴的包装容器”というだけでは全く説明になっていない。
「地球温暖化防止」および「ごみ減量化対策」が重要であることは論を待たないが、第一に改善すべき代表的な例は古くから指摘されている製造業者、流通業者および販売業者サイドによる日本独特の過剰包装などのムダ追放である。過剰包装はいつまで経っても一向に改善される気配が見られない。川口市が本当に環境改善の先頭に立ちたいと考えるのなら、消費者市民に犠牲を求める前に、行政指導、条例化等により過剰包装やその他のムダな包装容器追放についてまずは事業者の改善を求め、その上で市民側にも簡易包装を受け入れるよう協力を働き掛けるのが筋ではないのか。 なぜ「事業者の意思」で可能なことに改善を求めず、環境改善効果が期待できず消費者の不利になるだけの「レジ袋」に着目してこれを市民に押し付けようとするのか、その妥当性についての説明を全くしてない。
《反対理由2》条例化により全市での有料化を実施しても、環境改善が期待できず逆効果になる可能性が高いので反対である。
また市民に正しい情報を与えず、環境問題と名前を付ければ全て良いことであると市民に信じ込ませ、「レジ袋削減対策」=「レジ袋有料化」=「環境改善」と市民を欺いている、或いは意図的に誤解させている。
(説 明)
協定で無料配布を中止した事業所では、辞退率が80%以上に達し、市民の理解が得られたと勝手な解釈をしているが、強制的に辞退させているのだからこの程度になるのは当然の帰結である。これが全て環境改善に結びついたと本当に信じているとすれば単純すぎる考え方である。
市の構想において、条例化と温暖化防止・廃棄物発生抑制効果との関係が全く説明されていないが、条例化により効果が上がるとは考えられない。効果に確信があるなら、数値で根拠を示すべきである。レジ袋配布の削減率が大きくなればなるほど(辞退率が高くなればなるほど)環境が良くなると市が信ずるのは勝手だが、そのように市民を欺くことは許されない。
市は、“市民一人が一日一枚のレジ袋を使わないのは、炭酸ガス吸収量にして東京ドーム160個分のすぎ林に相当する”と説明しているだけで、これは全く理由にならず、他には何の説明もない。これだけで規制するというのは科学的に乱暴な議論である。
「レジ袋有料化」を実施せず、袋辞退者に「ポイント付加」を実施している食品スーパーの店長数人に聞き取り調査をしたところでは、ポイント付加実施前と比較してレジ袋配布量は65~70%に減少しているという。
この結果は、アンケートなどによる「レジ袋」の消費者の再利用率とほぼ一致している。即ち、事業者が努力し、市が辞退を呼びかけ、市民の意識が高まってこれに協力すれば、この程度までは簡単に改善でき、これより更に多少の配布量削減が期待できるということである。
しかし、市が画策するように、有料化により強制的に削減率60%(配布量を40%に削減?)を達成したとしても、削減した袋の需要は新しいゴミ袋や立派なマイバッグに向かい、温暖化ガス削減の実効が上がるとは考えられない。くどいようだが、事業者が何の対策も講じなかった当時の配布量の65%前後には条例化などしなくても比較的簡単に削減することが可能であるが、それ以上大幅に削減したとしても無意味、或いは逆効果なのである。
目標の60%にするためにわざわざ条例を作って、事業者に“計画”や“報告”を提出させ、“立入”をして“罰則”を科すという。 市は「レジ袋対策」のような無駄な作業にマンパワーと税金を割く余裕があるなら、事業仕分けでも行って、他の市民サービスに振り向けるか、人員削減を行うべきである。
《反対理由3》
これは憶測であり、下種の勘ぐりの部類に入るかも知れないが、市が「レジ袋有料化」に執拗にこだわるのは、「ゴミ袋価格に処理費を上乗せする方式」による「ゴミ処理の有料化導入」を画策していて、導入前に市民の抵抗感を少なくする目的で、「ゴミ袋有料に馴れさせる」とともに「市内からレジ袋を追放しておいて」この方式を導入しやすくする狙いがあるのではないかと考えられるので反対である。
他自治体の例から、あり得ない話ではないと推察される。もしそうだとすれば、市民を欺く所業である。
《反対理由4と提案》
市が本当に「レジ袋削減」をしたいのならば、下記の事項を実施することを提案する。これこそが本当に実効のある「温暖化ガス」排出低減に結びつく、必要にして充分な対策であると考えるので、市が考えている条例化には反対である。
(提 案)
1.市民に対し、私が述べた「レジ袋問題の本質」を分かりやすく説明して、「必要なもの以外のレジ袋を受取らない」よう呼び掛け運動を展開する。(ポスター、チラシ、説明会、HP等) 現在の協定による「有料化」は無意味なので中止する。但し、事業者の自主的判断での「有料化」の継続や新規開始は自由とする。
2.市民に対し、家庭内に眠る袋や風呂敷をマイバッグに活用し、新たなマイバッグを買い求めないこと、必要なら無料のレジ袋は辞退せずに受取って繰り返し使用することを呼びかける。
3.事業者に対し、ポイント付与、値引き、抽選などで消費者への辞退インセンティブ拡大やサービスを充実させるよう働き掛ける。
「レジ袋」だけでなく、「食品トレー」、「過剰包装」、「過剰容器」などについても改善を求めて消費者の理解と共感を呼び起こさせる。市も協賛行事を行う。
4.市民の間にこれらの理解が浸透するには時間が掛かるので、気長にキャンペーンを推進する必要がある。キャンペーンは「レジ袋」だけでなく、総合的に環境問題の重要性の認識を高める活動の一環として行う。
ここで重要なのは、市が行う活動は対象を科学的に正しいことが検証されたことのみに絞り、巷に氾濫する「商業的エコ運動」とは一線を画することである。間違っても科学的に正しくないことを市民に教えたり求めたりしてはならない。
以 上
川口市青木1-21-7-506 沖原卓之
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