2013/05/12

川口市長選挙スタート!②決算カードから考える

本日5月12日から川口市長選挙が始まりました。
現職岡村市長は合併後初の選挙となります。
鳩ヶ谷地区の歴史についても大変熱心といわれるくらい合併後の新川口市のまちづくりにも
丁寧にやられているなという感じがします。

 さて、今回は川口市の財政状況を含めて少し具体的な話をしていきます。
国の財政状況などは、テレビや新聞と言ったメディアが予算・決算時期になると報道するので、
よく目にしたり聞いたりすることがありますが、県や市と言った地方自治体の財政状況について
は大新聞のローカル版に小さく掲載されるだけで詳細は報道されません。

 実は、総務省が取りまとめている決算カードという全国の当道府県ならびに市区町村の財政状況をそれぞれ1枚の用紙でまとめたものがあり、それが地方自治体における財政状況を判断する指標として用いられています。

ちなみに、自治体の財政状況を示した決算カード等は、
総務省:http://www.soumu.go.jp/iken/zaisei/card.html
埼玉県:http://www.pref.saitama.lg.jp/site/zaiseitantou/h23kessancard.html
川口市:http://www.city.kawaguchi.lg.jp/ctg/04200001/04200001.html
各ウェブサイトから誰でもダウンロードして見ることができます。

 また、経常収支比率や財政力指数などの指標が何を意味しているのかなど、各自治体の
財政課や自治体議員に解説してもらうことが一番望ましく、最近では用語の説明など
わかりやすく工夫されています。

小生が懸念しているのは、経常収支比率の悪化についてです。
 「自治体ランキング」によると、
財政の指標の一つである「経常収支比率」:“人件費や公債費など必ず
支払いをしなければならない支出に対して、市町村民税などの必ず入ってくる
収入が、どの位充てられているかを示すもの。
 つまり、経常収支比率が低いほど、自由に使えるお金が多い=財政に余裕がある
ということ”になります。

 これを川口市にあてはまると、岡村市長が4期目就任した平成21年度では、
経常収支比率は、90.48%の県内28位であり、この数年間で総務省の財政運営
ヒアリング対象団体に陥ってしまうなど、財政的に厳しい状況(財政に余裕がない)
にあるといえます。
http://www.jichitai-ranking.jp/rmbase.php?pt=00&nendo=2011&id=k020&tcd=11&skbn=0&rcd=0
 
 

 <川口市は県内2位また全国市区町村でも89位にランクする高さです>
http://www.jichitai-ranking.jp/rmbase.php?pt=10&nendo=2011&id=k020&tcd=01&skbn=0&rcd=0
目安として、75%~80%未満 - 妥当であるとされています。
 80%以上 - 弾力性を失いつつある
 90%以上 - 財政構造が硬直化している
 95%以上 – 総務省の財政運営ヒアリング対象団体(川口市)
 

 また、一般会計や公営企業会計以外でも、川口市には土地開発公社の問題
(保有額約481.4億円)があり、もしこの公社が破たんした場合、市が一定の金額
を弁済する必要があります。川口市は、平成23年度の「土 地 開 発 公 社 へ の
 債 務 保 証 額 等 が 早 期 健 全 化 基 準 を 上 回 っ て いる場合には、重点的
かつ抜本的な取組が必要である」として県から該当団体に指摘されています。
http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/549987.pdf

 ただ、平成21年度で保有額が約510.9億円であることを考えると、岡村市政で
この数年間で30億円近くを処分したことになります。この数字が大きいとみるか
小さいとみるかは意見の分かれるところであります。

 
 また、全国的に見て自治体独自に得た収入( 地方税や寄付金など)の歳入全体
に占める割合を示す自主財源比率は、低下傾向にあります。

 そういうなかで、市庁舎の移転先が現在地かSKIPシティかの議論も大事ですが、
住民ニーズも踏まえて今後のあるべき姿として建設費等の費用のかけたにも
もっと議論が必要なのではないでしょうか。というか、豪華庁舎は必要ありません。

 最後に、投票所にはぜひとも足を運んでいただきたいとお願いします。

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